Community-based tourism(地域密着型観光)

ある地域で観光活動をすることによって、その地域にプラスの影響を与えるのが「Regenerative Tourism」ですが、そのRegenerative Tourismを支える重要な要素に、Community-based tourism(地域密着型観光)があります。
Community-based tourism(地域密着型観光)は、旅行者の地域についての理解を促す観光というだけではなく、地域住民にとっても明確な違いがあります。それは地域全体が所有して、管理するという点です。
旅行者がその地域を訪れることは、特定の企業や家族にとって恩恵があるのではなく、地域全体に恩恵をもたらすことにつながります。CBTからもたらされる利益は外に流出することはなくその地域にとどまることが特長です。

CBTがもたらす恩恵
経済効果
雇用機会および収益の創出、商品やサービスの現地調達により地域から流出する資金を最小限に留める。このように雇用の創出や内部留保をすることで、農作物の収穫が少ないもしくは全くできないときのリスク(食料難と収入減)に備えることができる。
価値共有
CBT内ではすべての世帯に利益が分配される。ホームステイやガイド、食事を提供していない、直接関与がない家庭にも基金から恩恵を受けることになっている。
社会
CBTは人々に教育の機会を提供し、地域のインフラ開発や衛生管理を担う機会をもたらす。外国人観光客との交流に自信を深め誇りを感じられるようになる。
環境
地域の環境の保全、野生生物の保護がCBTの重要なテーマである。
女性のエンパワーメント
地域内で、収入を工面する女性の地位向上に貢献する。
文化の保存
多くの場合、CBT は地域の若者に雇用機会を提供することで、コミュニティの若者が大都市に行くのを防ぐ。
CBTを上記の定義から整理すると、
- 地域内で雇用を生みだし、
- 地域内のことは地域内で行い(収穫、開発、保護)、
- 地域で稼いだお金は地域に還元し、
- 地域内のソーシャル・ガバナンスを行う。
という地域が社会主義的な自治・自助努力を行うようなイメージでしょうか。
途上国のリゾート地が外資系企業によって(乱)開発されて、地元には適切な恩恵が享受されないことを考えれば良い取り組みだと思います。
その一方で、すべての要素を地域内で賄おうとすると、スピードが遅く、適切な方向に進まない可能性が高いと感じます。
従って、CBTを成功させるには、CBTを成功に導く外部人材の活用や、地域内に継続的に優秀な人材を招き入れる仕組みを計画に入れることが必要だと考えています。
CBTの成功事例として挙げられている地域は、ネパールやミャンマー、インド、タイ等に見受けられますが、それらの地域でどのような課題が背景にあり、どのような経緯でCBTを推進していったのかを調べてみたいと思います。