UAE観光戦略2031とドバイの持続可能な観光イニシアチブ:世界が注目する理由
近年、観光セクターで最も勢いのある国の一つがUAE(アラブ首長国連邦)、特にドバイです。
その成長を牽引するのが、「UAE観光戦略2031」。この戦略は、観光を国家経済の中核に据え、世界最高水準の観光地を目指す壮大な計画です。
UAE観光戦略2031の目標
・観光部門のGDP貢献額:現在約10兆円(GDP全体の11%) → 2031年には約19兆円へ
・ホテル宿泊客数:現在1,872万人 → 2031年には4,000万人に倍増
・追加投資:約4兆円
・世界最高の観光地の一つとしてのポジション確立
人口わずか1,100万人、面積は日本の4~5分の1という規模でありながら、このインパクトは驚異的です。
参考までに、日本の観光セクターのGDP貢献額は2024年で約48兆円(GDP全体の7.6%)、宿泊客数は6.6億人。比較すると、UAEの集中度と成長率の高さが際立ちます。
ドバイの持続可能な観光(DST)イニシアチブ
観光の急成長と並行して、ドバイは持続可能性にも注力しています。
Dubai Department of Economy and Tourism(DET)が推進する、Dubai Sustainable Tourism (DST) イニシアチブ(ドバイ持続可能な観光イニシアチブ)は、以下の4つの柱で構成されています。
・教育
・賞
・プログラム
・基準
2023年には、ホテルのサステナビリティを評価する「DSTスタンプ認証」を開始。
認証はゴールド・シルバー・ブロンズの3段階で、2024年度は以下の結果となりました。
・ゴールド:18軒
・シルバー:64軒
・ブロンズ:71軒
合計153軒が認証取得
ドバイには800軒以上のホテルがあるため、今後さらに認証ホテルが増え、観光地としての持続可能性が高まることが期待されます。
27のサステナビリティ要件
最新版の「DET Sustainability Requirements」では、12項目が新たに追加され、合計27項目に。
主な要件は以下の通りです。
・エネルギー管理計画・自動化
・節水・廃棄物管理
・持続可能な調達
・地域社会との関与
・生物多様性保全
・野生生物と動物福祉
・アクセシビリティや正確なプロモーション
ハードルは高まっていますが、テンプレートやガイダンスが充実しており、ホテル側の取り組みやすさも確保されています。
なぜ今、UAEが注目されるのか?
・観光戦略と持続可能性の両立
・世界最高水準の観光地を目指す明確なビジョン
・段階的な認証制度で企業の参加を促進
ドバイは「訪れる・住む・働く」に最適な都市を目指し、観光を通じて持続可能な未来を築こうとしています。
まとめ
UAEの観光戦略は、単なる観光客増加ではなく、経済成長・環境保護・社会貢献を包括したもの。
今後、DST認証ホテルの増加や新しい取り組みによって、ドバイは世界の観光モデル都市としてさらに存在感を高めるでしょう。
参考)
https://www.dubaidet.gov.ae/en/about-det/
https://u.ae/en/about-the-uae/strategies-initiatives-and-awards/strategies-plans-and-visions/tourism/uae-tourism-strategy-2031
https://www.dubaidet.gov.ae/en/about-det/initiatives/-/media/files/dubai-sustainable-tourism/det-hotel-classification-system-sustainability-requirements-documentation-2025.pdf
https://www.dubaidet.gov.ae/en/about-det/initiatives/-/media/files/dubai-sustainable-tourism/dubai-sustainable-tourism-templates-2025.pdf
